ビタミンAについて
今日、分子栄養学実践講座で改めてビタミンAについて学んだので覚え書きです。
ビタミンAのことって普段あまり意識していませんが大切なビタミン。
体の中ではレチノールとして吸収されて→レチナール→活性型のレチノイン酸となります。
動物性食品(卵やレバー)に多くのレチノールが含まれます。
植物由来のカロテノイド(βカロテンなど)はプロビタミンAといわれ
主に小腸でレチノールに変換されます。
脂溶性ビタミンのため
小腸でのレチノール吸収には胆汁酸によりミセル化(乳化)が必要
胆汁が少ないと(肝臓が悪かったり、胃腸環境がわるいと)ビタミンAが
うまく吸収されないのです。
ビタミンAの80~90%は肝臓の星細胞に貯蔵されています。
ビタミンAの体の中での働きは
☆まずは眼
ビタミンAが足りないと眼の乾燥、夜盲症となります。視力にも影響します。
☆免疫機能
樹状細胞、マクロファージ、好中球、NK細胞など免疫細胞の分化、
成熟、機能の調節
免疫グロブリンの IgA抗体産生に関与しています。
☆粘膜では
あらゆる器官の粘膜上皮の形成をサポートしバリア機能を高めます。
☆神経細胞
神経系、脊髄の発生分化に重要です。
日本人のビタミンA摂取量は2000年以降減少しています。
ビタミンAが多い食べ物は
鶏レバー、豚レバー、ウナギ、穴子、紫蘇、モロヘイヤ、
にんじん、パセリ、バジル、あゆ、卵、ほうれん草、春菊、
大根葉、みつば、海苔、わかめなど
つまりキモ類と、色の濃い野菜です。
現代の食生活ではなかなか意識しないと十分とれないかもしれません。
必要なビタミンAは
1日2300~3000IUといわれていて(IU×0.3=μg)
1日卵2個とにんじん80gあるいは
月2回鶏レバー100mgでとれるそうです。
また脂質であるビタミンAはタンパク質と結合して体の中で運ばれるため、
タンパク質不足でもビタミンA不足になります。
日頃の食事で気をつけてとりましょう。
また過剰症が問題になることもあります。
レチノイド製剤(ある種の悪性腫瘍の治療や皮膚病治療の塗り薬がある)
やビタミンAサプリメントの大量服用あるいは
レバーの過剰摂取でも過剰症になることがあるそうです。
ビタミンAの過剰症の症状は腹痛、悪心、嘔吐、めまい、
皮膚の落屑など
また妊娠中はビタミンAサプリメントは奇形の危険性が
あるため原則服用しません。