真っ白でなくて良い
毎日テレビで頻回に洗剤類のCMを見かけます。
さわやかな俳優やアイドルが
「今までのとは汚落ちが違う、ほら真っ白!」とか
売るためにメーカーはどんどん新商品を投入してきます。
気が付くと家の中にたくさんの合成洗剤
(石油を原料に作った合成界面活性剤)が。
洗濯用、台所の食器用、練り歯磨き、ボデイソープ、
ハンドソープ、シャンプー、
お風呂洗い、トイレ掃除、住居用…
あんまり政府や業界は公表したくないようですが
水質汚染の原因として家庭からの排水、中でも合成洗剤は
かなり影響が大きいようです。
合成洗剤は石鹸に比べなかなか分解されず、水中の魚や
有用な微生物の呼吸を阻害します。
そしてまず問題なのは、これらの化学物質が知らず知らずのうちに
使っている人の体の中に入っているということ。
強力な食器洗剤のすすぎ残し、練り歯磨きなどに
含まれている化学物質は口から
シャンプーやボディソープ、
すすぎで完全には落ちていないタオルや下着の洗濯洗剤
手足につきやすい住居用洗剤も
皮膚から吸収されます(経皮吸収)
シャボン玉せっけんの森田社長の講演で合成洗剤には
国が定めるPRTR制度対象の化学物質が
多く含まれていることを知りました。
PRTR制度とは、人の健康や生態系に有害なおそれのある化学物質が、事業所から環境(大気、水、土壌)へ排出される量及び廃棄物に含まれて事業所外へ移動する量を、事業者が自ら把握し国に届け出をし、国は届出データや推計に基づき、排出量・移動量を集計・公表する制度です。平成13年4月から実地されています。(経済産業省のホームページより)
対象になる「第一種指定化学物質」は全部で462種類、そのうちの10種類は合成界面活性剤だそうです。
私は最近合成洗剤を使うのをやめることにしていますが、
家の中に残っている洗剤類の後ろを見てみました。
花〇のアタックには政令番号30の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)、政令番号407のポリオキシベンゼン(POE・R)が入っていました。
ラ〇オオ〇のアクロンにもPOE・R、
クリーンデンタルという薬用歯磨きに政令番号275のドシデル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸塩)が入っていました。
食べ物と同じように洗剤類も買うときには
後ろの表示を見た方がいいですね。
そして食べ物と同じように洗剤類も
「無添加」をうたっているものをしばしばみますが、
何がどう無添加なのかよく確認してみてくださいね。
いま発売されているものは
一つ一つはちょっと体に入ったからと言って
急に問題となるようなものではありません。
でも化学物質過敏症のようなデリケートな人は確実にいます。
現代はいろいろな化学物質が体に入る機会が多くなっているので
だれでもいつの間にか体の許容量を超えてしまう可能性が
あります。
ましてやこの数年で使われるようになった化学物質の
長期の安全性とか
発がん性の有無などのことは
まだだれにもわかりません。
だからできるだけわけのわからないカタカナの
化学物質が含まれたものは
買わない、使わない方がいいのです。
シャボン玉せっけんの話を最後に付け足します。
水と天然油脂と苛性ソーダを大きな窯の中で熟練した職人
が混ぜて1週間もかけて熟成させて作る「ケン化法」
で作られています。舐めても安全で実際職人さんは
熟成度の確認のため舐めて判断しているそうです。
蛍光増白剤や酸化防止剤、着色料、香料などは
全く入っていません。
確かに合成洗剤は汚れ落ちが良く、いい香りも
入っていて私も安易に使ってきましたが
多少不便でも安全な方がいいと今は思えます。