リーキーガット・私の結果公開します
前回、腸漏れ(リーキーガット)の話を書きました。
何らかのトラブルにより腸管に目に見えない隙間ができ、未消化な食べ物や有害な物質が吸収されてしまい、様々な体調不良に関係するというものです。
リーキーガットは内視鏡検査など、通常の診療で判断できる病気ではありません。
判断材料の一つとして「遅延型フードアレルギー検査」というものがあります。
IgG抗体が関係する遅発反応型のアレルギーを見る検査です。
通常のアレルギーといえばIgE抗体が関連した即時型アレルギーのことを指します。短い時間で全身にじんましん、体のかゆみや発赤が激しくあらわれ、時には血圧低下や意識障害を起こし命に関わることさえあります(アナフィラキシー)IgE抗体は病院の保険診療で調べることができます。
IgG抗体が関係するフードアレルギーは即時型とは異なります。
食物摂取後半日~数日後に現れるもので、症状は皮疹とは限らず、いろいろな慢性症状を起こします。頭痛、めまい、うつなどの神経症状、肩こり、慢性疲労などの原因となっている可能性があります。(下記参照)
遅発型フードアレルギーがあると言うことは腸の粘膜が痛んでいる証拠であり、この検査では腸内環境がどの程度乱れているか推定することができます。
この検査は国内では行われていません。自由診療を行っている一部のクリニックや、アンブロシアという会社にネットで申し込んで行うことができます。
私が3年前に行った結果を載せます。
写真は雰囲気を見てもらえればと思います。
IgGが非常に上昇していたのが
牛乳131,卵白109,カゼイン103,製パン用イースト103,醸造用イースト101,エンドウ豆84,バジル75,アーモンド74,ピスタチオ74,トウモロコシ73,小麦56,大麦55,キドニー豆53,ラディッシュ52,カンジダ50,カニ49
でした。結構陽性反応が出ています。遅発型フードアレルギーがあります。リーキーガットも存在するのだろうと思います。
私に限らず、この検査では乳製品、卵、小麦が陽性の人が多いようです。
これらは腸内環境が乱れ消化酵素が減少しているときにアミノ酸に分解されにくい食材です。腸内の環境が整い、消化酵素がしっかり出て、腸管の粘膜が防波堤の役割をしっかり果たしていればこれらの食材が血液中に漏れ出ることはありません。これらの食材がきちんと分解され栄養素として吸収されていればアレルギーの原因にはならないと考えられます。
従ってこの検査で陽性であった食材をすべて避ければいいというものではありません。
私のリーキーガットの原因として、夕食が遅くても気にせず消化が悪い肉類を割と食べたり(しかも早食い)仕事が忙しく合間にコーヒーを飲みながら差し入れの甘いお菓子などをよく食べていた事などが思い当たります。
陽性に出たもので乳製品や小麦は控えめにしています。豆類は元々多くは食べません。卵はそれほど気にせず1日1~2個くらいは食べています。
改善には何と言っても腸内環境を整えることが最優先となります。基本的には乳製品や小麦製品は控え、プロバイオティクス(整腸剤)をとる、必要に応じて消化酵素をとる、胃腸を痛めるような薬(抗生物質や痛み止め)は飲まない、腸管内のカンジダ対策、デトックスを行っていきます。(このへんはいずれまた)
私は食事の注意やプロバイオティクス(ビオフェルミンなど)のお陰か、便秘や疲労感、肌の状態は良くなっています!!
遅発型フードアレルギーに関連あるとされる主な症状や病気
発疹、湿疹、にきび、肌荒れ、フケ症、アトピー性皮膚炎、口内炎、ドライアイ、多汗症、体重増加、喘息、鼻水・鼻閉、副鼻腔炎 、カンジダ症、結合組織炎、慢性感染症、関節リウマチ、慢性筋肉痛、高血圧、不整脈、糖尿病、がん、偏頭痛、クローン病、過敏性腸症候群、リーキーガット症候群便秘、下痢、むくみ、おりもの、PMS,子宮内膜症、多発性硬化症、慢性疲労症候群、注意欠陥多動性障害、自閉症、スペクトラム障害、うつ病、統合失調症、学習障害、暴力的・破壊的行動、睡眠障害など
参考図書:自己治癒力を高める医療 実践編(小西康弘)
隠れ病は「腸漏れ」を疑え!(藤田紘一郎)