最強の治療

今日私はあるクリニックに娘の付き添いでいました。

赤いセーターと白いスパッツ、お下げ髪の

3歳くらいの女の子がいて

お母さんが診察か治療を受けている間、

処置室と廊下を行ったり来たりしてました。

その姿がなんとも微笑ましくて

見ているだけで楽しくなりました。

がたん、と少し大きな音がして

私からは見えない扉の向こうでわーんと

その女の子が泣き出しました。

転んだみたいです。

手の空いた看護婦さんが女の子を抱き上げて

私がいる待合室の窓際まで行って、

「痛いの痛いの飛んでいけー」

と投げる動作をすると

待合室にいた年配の女性が

ぱっと受け取り、口をもぐもぐ

「ほら、あのお姉ちゃんが食べてくれたから

よくなったよ」

というと

女の子は泣き止みました。

とてもいい連係プレーでした。

このクリニックでこの日最強の

治療だったかもしれません。

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