人生を乗っ取られないために
60代の女性Aさん
もともと心配性ですが 新型コロナの事でとても神経質になっています。
テレビなどの報道を見ていると 自分は糖尿病だし、
もしかかったらすぐ死ぬのではないかと思う。
でもワクチンも副作用が多いと聞くし、
自分は副作用が出そうな気がして怖い。 打とうか、打つまいか迷う。
夫や子供はなるべく早く打たなきゃ
と勧めてくるがどうしよう。
そのことを考えてばかりで落ち着かない。
何もする気がしなくなる。
50代の女性Bさん
いつも睡眠不足で疲れています。
どことなくイライラした感じも見受けられます。
聞くと 働いている我が子に合わせて
朝は4時半に起きて朝食やお弁当作り、 昼間はパートの仕事、
夜も家事などでなかなか早くは寝られない。
そして施設にいる自分の母と叔母が 何かと頼って電話をしてきて、
いろいろ持って行ったり、
毎回病院行きに付き添ったりしないといけない。
元々母親とは合わないけれど きょうだいの中で自分だけが
近くにいるので 親たちの世話を押しつけられている
のだそう。
誰でも可能性がある 人生を乗っ取られた状態
AさんもBさんも他人に人生を乗っ取られ、
自分のエネルギーがずいぶん下がっているようです。
見るからに不安そうだったり、
疲れていたり、
怒りを無理矢理抑えていたり。
自分自身を生きていらっしゃらないようです。
人生を乗っ取られている と感じます。
当然いろいろなことが気になって
忙しくて 自分の体のことは後回しになって
治療もうまくいっていません。
このような方々は多いです。
薬を増やせば良くなるものでもありません。
それぞれの方には 今のご自分の状態に客観的に気付いていただいて
考え行動するように やんわりとお話しましたが、
実際行動が変わるのはなかなか難しそう。
日本人って真面目で優しい性格の方が多いと思います。
自分自身の判断で動くことより
親や先生に言われたことを きちんと守ることで褒められる教育
大人になっても他人に合わせる、
空気を読むことが当たり前の社会
いつまでも家族に尽くすことが美徳とされる社会。
長年の習慣から 判断力のセンサーが働かずに
自分がどうしたらいいのかわからなくなり 生き辛くなる。
誰しも、私もAさん、Bさんに近い状況にはなるかも しれないのです。
満たし、整え、私は何をしたいのか考えてみる
自分は何のために生まれて生きているのか 何をしたいのか
やはり自分自身は事実を冷静に捉え
自分の感覚を大事にして 私なりの世界感を持っていたい。
そのために 人と話をしたり 本を読んだり
行きたいところに行ったり
自分自身の心と体を満たし、
整えることの大切さを感じます。
病気の予防や治療にもつながることだと思います。
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