体の中のカビに注意
8月なかばから、九州は雨の日が多く
時には豪雨で交通網が乱れたり
冠水したり、崖崩れが起こったりもしています。
皆様の地域ではどうでしょう?
これ以上の被害が出ないことを祈ります。
さて、事故同様に
心配なのが
カビです。
カビは高温多湿が大好き。
お風呂場や脱衣所
洗濯機や洗濯物
敷物
布団
押し入れや倉庫
などはカビが多いので要注意です。
こんな気候だとカビが増えてしまいます。
カビは
呼吸器疾患やアレルギーその他の原因になります。
住まいのカビについては
洗浄、高温乾燥、換気、除菌など
いろいろな手段でカビを予防、退治しましょう。
日本の気候には毛の長い絨毯は不向き、
できれば使わない方が良いです。
布団は布団乾燥機をまめに使って
その後布団に掃除機をかけてほこりなどを吸い取りましょう。
さて体の中のカビについてこんな症状が気になる人は
なんとなくお腹の調子が悪い
お腹がすくと気分が悪くなる(低血糖)のがひどくて
甘いものをすぐ摂りたくなる
アレルギーや自己免疫疾患がある
いつもだるい
お酒をよく飲む
原因がわからないしびれや筋肉・関節の痛みがある
などの人は
腸のカビが関係しているかもしれません。
もともとほとんどの人の体の中には
カンジダというカビの一種が共存しています。
一般臨床(保険診療)では
抗生物質を飲んで外陰部がかゆくなる
カンジダ膣炎
とか
免疫力の落ちたアルコール依存症や糖尿病の人などで
胃カメラでわかる
食道カンジダ症
とか
がよく知られており、治療が行われます。
しかし
消化管にいる
一般検査ではわからない
カンジダのことは
あまり注目されていません。
ほとんど治療も行われません。
まずは多くの人の口の中にはカンジダが存在します。
口から腸へとつながっていきます。
腸の中にはもともと
善玉菌、日和見菌、悪玉菌に分類される
たくさんの細菌がいて
腸内フローラを形成しています。
腸内のカンジダは通常その1%程度で
健康な人には悪さをしませんが
悪玉菌が優位になると
カンジダも増えてしまいます。
腸の中ではカンジダは菌糸状態となり
ツタのように広がり伸びて行くのです。腸の中でカンジダが増えるとどうなる?
その結果
腸の炎症を起こし、腸の病気が起こります。
腸漏れ(リーキーガット)を起こし体に有害物質がたまりやすくなる
・その結果、倦怠感がおこり
頭の働きが悪くなる
・必要な栄養が取り込めずに
栄養状態が悪くなる
エネルギー産生に支障を起こし、低血糖を起こりやすくなる。
・そのためさらに甘いものを
食べたくなる悪循環
免疫の異常を起こす
・感染症を起こしやすくなったり
自己免疫の病気や
アレルギー疾患が
起こりやすくなります。みんなに知ってほしい、お腹のカビ(カンジダ)を減らすには
甘いものをなるべく摂らない
パン、牛乳、砂糖、アルコールを極力摂らない
カビが生えやすいナッツ、外国から輸入した果物は注意、なるべくとらない
化学調味料、人工甘味料、発色剤、保存料などの食品添加物も
腸の免疫力を低下させるのでなるべくとらない
抗生物質を極力使わない
ステロイドを極力使わない
これらが治療上どうしても
必要な場合は
プロバイオティクス(整腸剤)
を併用するなど対策が必要
抗菌作用のある食べ物やハーブをとる
ニンニク、梅肉エキス、ココナッツオイル、ハーブ類(オレガノ、ローズマリー、シナモン、クローブなど)
家の中のカビを減らす
事が大切です。体にカンジダがいるかどうかの検査
保険診療の培養検査では
なかなかわかりません。
腸のカンジダについて詳しく調べるには
自由診療のクリニックにて
特殊な便検査
CSA総合便検査(Comprehensive Stool Analysis)
という、検体をアメリカのラボに送って
行う検査
や
尿の有機酸検査で
カンジダが産生するアラビノースの
上昇
などで
調べることは可能です。
私は自分の状態を調べるため
どちらの検査も受けたことがあり
体にカンジダが増えていることがわかりました。
仕事を休む様な症状は
ありませんが
疲れやすさや甘いものが食べたくなるのは
カンジダも影響しているようです。日頃から気をつけましょう!
疲れがひどい人や
飲酒量が多い人
甘いものをたくさんとる人、
糖尿病の人
は腸にカンジダが多くいる可能性が高いです。
カンジダはうつ病や発達障害、認知症にも
関係しているといわれています。
とにかく日頃から
環境のカビと
カビのえさになる
甘いもの、嗜好品には注意が必要です。