元気なおじいさんに出会って考えた
今日の外来で印象的だったのは84歳の男性です。
娘さんはいるようですが現在一人暮らし
料理は自分で本を見たりしながら作るそうです。
動きが速くとにかく見た目が若い
シミやしわが少なくて肌に張りがある
何となく楽しそう
毎日アルコールは召し上がる
仲間と月2回は楽しく飲み会があり
そのうち1回はスナックを借り切って誕生パーティーがあるそうです。
血糖値のコントロールはあまり良くありませんが
あまり気にしていません(それも困るんだけど)
今から運動もするから頑張りますとのこと
変形性膝関節症でPRP(Platelet Rich Plasma)療法という再生医療を受けています。だいぶ進行しているので効く可能性は20%程度と言われたそうですが2回受けてとても効いているそうです。よく効いている理由もわかる気がします。(同じ治療を受けている他の患者さんからは「効かない、全然変わらない」という話をよく聞きます)
このように楽しそうで
ポジティブな人は一体何が違うのでしょうか
この方がどのような人生を歩いてきたかそれほど詳しくはわかりませんが
自分のことを自分でやるのが基本
友人、仲間がいる
いろんなことに興味を持っている
ということが大きいようです。
実は多くの方から
妻に先立たれたから食事は作れない
とか
何にもやることがない
とか
膝が悪いから運動できない
とか
コロナが心配だから友達と食事にも行けない
とか
夫が亡くなったからあるいは子供が会いに来てくれないから寂しくて仕方がない
などという話を聞くことが多いのです
つまり
協調性を尊ぶあまり、自分で判断してできない
指示された仕事をこなすことに注力するあまり自分の興味のあることに没頭できない
お金や家事などで誰かに頼ってしまい、一人では自分の身の回りのことができない
私は〇〇だからできない、何か起ったらどうしようと悪い結果を予想してやりたいことを躊躇する
などの慣習が染みついている人が多いのです。
(学校教育にも問題ありと思えます)
そのまま人生が終わる
ということにならないよう
自分の思い込みの殻をちょっとずつ破り
自由で楽しい豊かな時間を過ごせる様に自分もなりたいし みんなになって欲しいと思います。