10キロ太って10キロ痩せた研修医時代の話
医師としてのスタート、研修医1年目
今は医師の研修医制度は一応整っていて
昔と全然違うのですが
30年も前の研修医って原始的で厳しくもあり
でもどこかゆるくて牧歌的な部分もありました。
当時の研修医は早朝の採血当番に始まり
担当患者さんが悪くなったら
帰れないのが宿命
今だったら教授が研修医に向かって
「君たちは奴隷と同じだ」
なんて言ったら一発アウトの
パワハラだけど
そんな言葉も「仕方ない」と聞き流し
でも
和気あいあいとした部分もあり
今ほどいろいろな決りに縛られたり
同意書などのたくさんの書類もなく
正直患者さんからのクレームもほとんどない
時代だったと思います。
勿論私は違うけど
やんちゃな研修医も珍しくなかった
ただベテランのナースは怖くてみんな頭が上がりませんでしたね・・・
さて、そんな患者第一、看護師絶対的優位の大学病院
寝る時間以外病棟の端っこの詰め所にいる
研修医たち
昼夜関係なく
仕事をしながら合間に
買い置きしたお菓子や差し入れを食べる
のが日常
当時は差し入れも多かったし
夕方には必ずといって良いほど
売店にお菓子を買い出しに行ってました
特に教授回診前の日は大概徹夜で新患紹介の準備
真夜中や明け方もお菓子ムシャムシャ
甘い物と辛い物両方あると止まらんよねーとか言いながら
それがささやかな幸せ
夕食はほとんど出前の店屋物
当直医が電話注文するのが習わしでした
ちょっと時間のあるときは
みんなで焼き肉屋とか外食
お金の使い道がほとんど食べるものになっていました。
その結果
最初の1年間で体重が10キロ以上増えてしまいました。
顔も膨らみとにかく全体的に幅が太くなり
誰が見ても太ったとわかるほど
充実していたとは思うけど
辛いこともあり(自分の出来なさ加減にも)
とても悲しい時代でした
研修医2年目、とある病院にて
研修医2年目の途中から
とある病院に赴任した私
そこでは、採血当番からは解放(看護婦さんたちがやってくれるので)されましたが
大学病院のように必ず指導医が付いているわけではなくて
内科医の一人として外来も病棟主治医も当直もやらないといけません。(当時25歳)
病棟の患者さんには重症者もいます。
外来ではよくわからない訴えに応え
必要な検査とか治療とか納得される説明とか
その場で判断していかないといけません。
当直は看護師と二人で救急車が来ることも
そのような緊張感ある環境で
以前に比べたら夜中のお菓子などはさすがに減らしていたことも
ありますが
次の1年で体重は10kg減り
気がついたら元に戻っていました。
勿論運動は全然していないし
一人暮らしでたまに自炊はしますが
食事のバランスはとれていないし
健康的な痩せ方ではなかったと
思います。
当時少し貧血があり慢性便秘症でした。
若くて元気だった
けど戻りたいとは思わない
今の自分の子供の年齢の頃の話でした。
いやはやなんと言っても睡眠不足とストレス、
お菓子の食べ過ぎはいけません