お久しぶりの糖尿病患者さん
約半年ぶりに来院の患者さん、40代、男性。
糖尿病とか、血圧とか、脂質とか何種類も薬を飲んでいるのに当然薬は切れてる。
当院では採血してから40分くらいで検査結果が出ます。
診察を始める前 電子カルテをみながら
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)15%台、血糖値は400台
相当に悪い・・・
しかも腎臓の機能も元々少し悪くて
このまま悪い状態が続くと透析が近づいてくる
何でこんなに間隔が空いちゃったの?
と思いつつ実はお久しぶり過ぎて診察室に入ってくるまで、どんな人だったっけと顔は思い出せない
呼び入れて入ってきたのは見覚えある
大柄だけど優しげな男性でした!
作業服で
「仕事が忙しくて来れませんでしたーすみません」と
倦怠感とかの症状はない様子
でもこういう人叱ったりとかできないんですよね
こっちが怒れば、もう病院行きたくない、治療したくない、自分はもうダメ
とかなってしまう恐れもあるし
とにかく冷静に今の危険性を話して
今の生活状況を聞き出してアドバイス
治療を継続して次回も受診してもらう約束をする
丁寧に
「お大事に」を言って
次回変わらず来てくれるように祈ります。
※※『糖尿病』は血糖(血液中のブドウ糖濃度)を下げるインスリンホルモン(膵臓から分泌されます)の作用不足によりブドウ糖が体の細胞のエネルギー源としてうまく利用できず、血糖値が高くなる病気。(正常範囲の空腹時血糖値は70 ~ 109 mg/dLで、食後の正常範囲の血糖値は概ね140 mg/dL未満)血糖値が少しくらい高くても自覚症状はありません。しかし血管の中にブドウ糖がたくさんあるといろいろな部位にブドウ糖がくっついて特に血管を傷つけ障害を起こします。それが合併症
糖尿病の主な合併症には
細小血管障害の網膜症(失明のリスク)、腎症(透析が必要になる)、神経障害
大血管障害の脳卒中、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、壊疽などがあります。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは 血糖値の平均値を表す指標。糖の濃度が高いと体のいろいろな所に糖がくっつく。酸素を運ぶ赤血球の中のヘモグロビンに糖がくっついた割合を測定している。赤血球の寿命の関係から過去1~2ヶ月前の血糖値の状態を表します。正常範囲は4.6~6.2%だが5.6%以上では食後血糖高値の可能性が高い。